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蠢くウジが開く道

米国で養鶏飼料としてメリアブ解禁

 

北米でメリアブの飼料としての扱いを巡る法整備に動きが加速している模様。
アメリカ国内の有害食品・薬品の調査・摘発を行い、消費者保護の権限を担っている政府付属機関アメリカ食品医薬品局 (FDA:Food and Drug Administration) が米国飼料検査官協会(Association of American Feed Control Officials:AAFCO)に対し現在サーモン養殖飼料用途のみとしているメリアブの成分定義を養鶏の飼料用としても組み込むよう勧告を出したとの事。

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お隣カナダではメリアブはサーモン、ティラピア、ブロイラーチキンや他の家禽類の飼料としてすでに利用可能になっておりEnterra Feed Corporationをはじめとする大型メリアブファームの整備が進む中、米国にメリアブ関連プロダクトがすでに輸出されていた。今回の動きはこれに追随した形。
上記のメディアリリースを発表した米国オハイオ州を拠点とするEnviroFlight社は今回の法改正はメリアブの持続可能なタンパク源としての可能性を広げただけでなく、養鶏飼料の自然由来原料への回帰による栄養の改善を可能にしたとしている。

EnviroFlight社がノースカロライナとペン州立大学と共同で行ったブロイラーと産卵鶏に関する研究は飼料にメリアブを加えることの付加価値を支持しており、研究者はメリアブ飼料(粉、オイル、丸ごと)は産卵鶏の体重と産卵、卵の質を保つのに必要な十分のエネルギー、タンパク質、必須アミノ酸、脂肪酸とミネラルを含む画期的な栄養素材であるとコメントしている。

EF社は米国食品安全強化法に準拠したペットフードグレードの製造施設をケンタッキー州メイスヴィルに2018年の第四四半期に開設予定としており、年間3200トンの乾燥メリアブの生産が可能だという。

カナダ、米国でのメリアブ大量生産がフルスケールで始まる。

小中規模での生産業者も各地でじわじわ増えているようで各地域に調和した新たな社会、経済活動の形ができてくる気もする。